畳の上にあがるだけでホッとする。平安時代寝殿造りにもあったといわれる置き畳。それ以後、書院造りから茶室へと日本人の生活と切っても切り離せない存在となっていきす。いずれにしても日本の心を伝える「和室」を、今こそ現代の生活にとり入れてみたいものです。
畳に寝転び外の風景を眺める。日本人であれば誰でも何とも言えない心地よさ、豊かさを覚える空間でしょう。その畳は、乾燥させた稲わらを積み重ね圧縮したものを畳床とし表面に畳表を張ります。イ草は優れた吸放湿性と弾力性を持ち、肌さわりも良く、敷物としては日本の風土に最適です。
昭和30年頃までは、日本中のどの家庭も和室中心の生活で、応接間があるのが憧れの家であったでしょう。いつの頃からか和室と洋室が逆転して、家に中に畳、障子、襖は一か所という生活になりました。もったいない事だと思います。障子と襖は温度、湿度、光線を和らげる、風に対して微調整ができるなど、たった一枚の紙を境に、光と影の変化を日々楽しめるのは贅沢なことではないでしょうか。
スローライフやエコロジーに続いて、健康と環境を志向するライフスタイルとして関心を集めているのがロハスです。利便性を追求するあまり、失われてしまったものの大切さ、そうしたことに、ようやく気づき始めたのかもしれません。
自然のもたらす香りや素朴な風合い、心地よい肌さわり。吸湿・放湿作用があるい草は、高温多湿な日本の夏、快適な空間を創り出すためには欠かせない天然素材です。
自然の力が天然い草には宿っています。
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屋久島と奄美大島の間に点在なトカラ列島で自生する「七島い」と呼ばれるカヤツリ草
科の植物で大分県内には西暦1663年、府内藩(大分市)の商品が竹筒に入れて持ち
帰ったのが始まりと云われています。その後、年数を経て全国に広がり、1960年代頃ま
では県下で20,000戸程度栽培していましたが、現在では15戸くらいに激減しています。
普通の畳表に比べて耐久性、特に火気に強くまた刈り取り後の泥染めもせず、草を二本
に分割し乾燥させただけのさらりとした感触が喜ばれています。しかし、草の形が三角
形の為製織の自動化が困難で、現在でも江戸時代の足踏みが機械動力に代わった
だけの熟練を要する手織り作業を行っており1日に3~4枚しか織れず、後継者の育成
が急務となっています。
「七島イ」でつくったサンダルです。
足ざわりがよくて、足の裏に適度な
刺激で気持ちがよいです。
殺菌作用もありそうな感じです。
寺院仏閣の厚たたみです。
お寺やお宮参りに行った時、見かけませんか?
住職さんが座っています、あの分厚いたたみです。
現在ではあまり造る職人さんも少なくなりました。
手間がかかりますし、技術力も必要です。